自己破産手続きはどんな場合に利用できるか

これ以上、返済を続けていくことが不可能な状態、つまり「支払不能」の状態の多重債務者が、この手続きを選択することができます。では、どういう状態が「支払不能」なのでしょうか。

たとえば、サラ金などの高金利の業者からの借入によって多重債務者となってしまったケースでは、次のように考えてみてください。

現時点のクレジット・サラ金の平均金利を年27%程度として、クレジット・サラ金業者からの負債が350万円あったとします。この場合、毎月の利息は、350万円かけ27%÷12=7万8750円と、8万円弱になってしまうことがわかるでしょう。

つまり、単純にいえば、毎月8万円の利息を支払い続けていても、元本は減らないということです。一方、月の手取り収入が、仮に20万円程度だったとしたらどうでしょう。

ここから家賃や食費などの生活費や子どもの教育費などを差し引いた現実の可処分所得(処分の可能なお金)は、8万円に満たないケースがほとんどではないでしょうか。

そうであれば、このケースでは、ほかに特別な収入や資産でもない限り、支払いが不能であるといわざるをえないと考えられるわけです。もちろん実際には、それぞれ事情も異なるでしょう。

家計の収支を客観的に見つめ直してみましょう。そのうえで「個人債務者再生手続き」「特定調停手続き」による再生・再建の可能性を検討し、それが困難であると考えられた場合に自己破産手続きを選択するようにしてください。